【お名前】鈴木さん（32歳）
【ご職業】医療従事者

お悩み
鈴木さんは、人づき合いで強いストレスを感じていました。誘いを断れず、無理に合わせることで疲弊。次第に人との関わりを避けるようになっていきました。

診断の実施
エゴグラムの結果では「AC」が高く、他人の目を気にしすぎる傾向が明らかに。自分の感情を抑えて他者を優先するパターンが見られました。「無理に合わせてしまう習慣」があり“いい人でいたい”という思いが根づいていることが明らかになりました。

今後の提案
・アサーションの学習
アサーティブ・コミュニケーションを取り入れ、相手の意見だけでなく、自分の意見も大切にする心を育む手法をお伝えしました。また関連書籍を紹介しました。

・心の境界線
バウンダリーの考え方をお伝えし、他者と自分を切り分けて考える方法をお伝えしました。

・実施機関の紹介
実際に周りに合わせすぎず、アサーションのトレーニング機関を紹介しました。また信頼できる機関の見分け方をお伝えしました。

【お名前】山田さん（45歳）
【お立場】会社員

お悩み
山田さんは、初対面の人との会話や職場でのランチなど、社交的な場面に強い苦手意識がありました。特に複数人での会話では、うまく話さなければという焦りが生じ、緊張から発言を控えるように。徐々に人付き合いを避ける傾向が強まり、孤立感や自己否定感を抱えるようになっていきました。

診断の実施
初回面談で実施した社交不安に関するチェックリストでは、「初対面の場面」「人前で食事をする場面」での不安が特に高く「会話での失敗を強く恐れる」傾向が明らかになりました。

今後の提案
・不安の理解と自己モニタリング
社交不安の仕組みを解説し、苦手な場面・身体反応・考えたことなどを記録するやり方を紹介しました。

・思考の見直法
「話が続かないと変に思われる」といった自動思考に注目し、現実的な視点から捉え直す認知療法を紹介し、関連書籍をお伝えしました。

・段階的な実践練習法
安心できる知人との会話から取り組み、徐々に新しい人との接点や、短時間のランチ参加など、少しずつ社交場面に慣れる行動療法を紹介しました。

・関連施設の紹介
実際に、社交不安を改善するトレーニング先を紹介しました。また、社交不安が重たい場合は、精神科のクリニックを利用する方法もお伝えしました。

【お名前】田中さん（50歳）
【ご職業】個人事業主

お悩み
田中さんは、「自分はダメだ」と感じることが多く、自己肯定感が低下していることで悩んでいました。たとえ、成果が出ても素直に受け取れず、「周囲は評価してくれるけど、自分だけが納得できない」と感じていました。

診断の実施
面談では、自己肯定感に関する診断を使って客観的な評価を行いました。その結果、数字上でもかなり自己肯定感が低いことがわかりました。自分の努力や成果を認めることが難しく「完璧でなければ価値がない」という思い込みも確認されました。

今後の提案
・認知のゆがみへの気づき
「できていない部分」ばかりに注目してしまう認知の傾向を整理し「できている部分」にも目を向ける思考の練習を提案しました。

・自己受容ワーク 過去の経験や日々の行動を振り返り、自分なりにがんばってきたことを言語化するワークに取り組んでもらいました。あわせてセルフコンパッション（自分への思いやり）の視点も紹介しました。

・第三者の視点の活用
信頼できる他者からのフィードバックを活用し「自分に厳しすぎる視点」を少しずつ緩める試みを行いました。心理学的な自己理解を深める書籍や講座も紹介しました。

【お名前】佐藤さん（32歳）
【お立場】会社員

お悩み
佐藤さんは、恋愛が長続きしないことに悩んでいました。相手と親しくなると、「いつか捨てられるのでは」という強い不安が湧き上がり、感情的にぶつかったり、先に自分から関係を断ってしまうことが繰り返されていました。自身でも「本当は続けたいのに…」と葛藤を抱えておられました。

診断の実施
面談では、孤独感のタイプ診断、アダルトチルドレンに関する診断を実施しました。その結果、恋愛が深まるほど不安が強まるという愛着不安の特徴がうかがえました。

今後の提案
・マインドフルネスの実践
不安が湧き上がったときに、自動的に反応せず、自分の感情を観察できるようにするため、呼吸を使ったマインドフルネス瞑想を紹介しました。

・アサーションの練習
極端な決断をする前に、自分の気持ちも丁寧に伝える技法としてアサーティブ・コミュニケーションを学び、感情の表現練習のコラムを紹介しました。

・愛着に関する知識の提供
「愛着スタイル」に関する心理教育を行い、自分のパターンを客観的に理解していくプロセスを大切にしました。書籍も紹介し、長期的な関係構築のための自己理解を深めました。